既卒就活中のあなた、自己分析はすでに終わっていますか?
「就活で自己分析って何の意味があるんだろう?」「あんなことするのはナルシストだけ」と思っている方も多いでしょう。
私自身も、自己分析なんて暇人がする事と考えていました。飲みすぎた翌朝、自宅玄関で寝ているのにどうやって帰ってきたか記憶がない時くらいしか自己分析はやったことがありません。
その結果、受けた面接は全滅。
やっと採用をもらった企業も、よくよく業務内容を聞いてみると自分のスキルでは不釣り合い。ミスマッチにより辞退することになりました。
これら全て自己分析をしてこなかったことが原因で、後になってから自己分析の大切さに気づいたのです。
ですので必ず自己分析は行うようにしましょう。
心配ありません!
自己分析というと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに「自分が何が好きか」「何が嫌いか」を理解しておくだけのことです。
今回の『自己分析』は、就職活動のプロであるキャリアコンサルタントの方にお話を伺いました。
この記事の内容
また30分で作成できる『ライフラインチャート自分史』の作り方をご紹介します。
『ライフラインチャート』を使えば「自分の性格・好み・スキル・適正職種」などが分析できるので、就活の際ぜひ活用されて下さい。
就活で自己分析をする大切さ
その後の職業人生に大きな影響を与えてしまう可能性もあるので、正しい方向で行って下さい。
キャリアコンサルタントとして活動をしていると、様々な立場の方から日々相談を受けます。その中でも、就職・転職希望者に多い相談内容の一つが「自己分析」です。
「面接のため」「応募書類作成のため」と周囲に言われて、なんとなく始める方が多いように感じます。
しかし、本来の自己分析の意味を理解しないまま始めてしまうと、思わぬ方向に転んでしまうかもしれません。自己分析を間違えば、今後の仕事人生に大きな影響を与えてしまいます。
それは新卒だけでなく、既卒・第二新卒・社会人、どのような立場の方でも同じです。
なぜ自己分析をする必要があるのか 仕事選びと面接での説得力
自己分析とは過去を振り返り、自分の行動の特徴や性格、興味や価値観を理解することです。
そして、求職活動における自己分析の目的は、適職を見つけていくために「自分自身の基軸をつくりあげていくこと」です。
自分をよく理解もせず、「なんとなくこうだと思う」では書類や話にも説得力がなく面接を突破できません。
求職活動の目標を決めるにも、自分自身を理解していなければ、何を準備すればよいか・どこにどうやって向かえばよいかわかりません。
「とりあえず」とそのまま走り出せば、都度軸もブレて迷走してしまいます。
自分は一体何がやりたいのか?何ができるのか?何にこだわっているのか?
まずは、そういった自分の「興味」「能力」「価値観」を把握し、自分の強み・弱みを正しく認識することが重要なのです。
その上で目標を設定します。
自分が理解できて、はじめて明確な目標が立てられます。説得力のある書類や自己PRが作成できるのです。
自己分析は、あなたの進む方向を決めるためにも絶対に欠かすことのできない作業なのです。
自分を知る『ライフラインチャート』の活用
ライフラインチャートとは、時間が縦軸・満足度合いを横軸とした、出生から現在までの満足度の変化を振り返るグラフです。
シンプルですが、自分の感情の動きを一目で把握することができる強力なツールなのでおすすめです。
自己分析『ライフラインチャート』の作成法とテンプレート
まずは、グラフを起こすために下記の順で表に記入していきます。
ライフラインチャートの項目
①主な出来事・転機(学校の入学/卒業、就職/退職等)
②影響を受けた事・人・本(両親や学校の先生・友人等)
③成功体験(部活動で優勝、資格取得、志望校に合格等嬉しかった事)
④失敗体験(部活動で大敗、志望校に不合格等悲しかった事)
そして③④のエピソードに点数をつけて、下部にグラフを作成します。
(例:部活動で優勝→プラス80点、親友と大喧嘩→マイナス40点)
グラフを書いたら、それぞれの頂点・上昇・下降ポイントでエピソードを簡単に記入しましょう。
大事なことは、「なぜそれが嬉しかったのか」「なぜ悲しかったのか」という理由です。
すると、自分はどのような時に喜びを感じるのか・躓きやすいのかなどを知ることができます。
満足度が高い点を確認すれば、自分が大切にしている価値観も見えてくるでしょう。
出来事を振り返りながら、「一番苦労したこと」や「どうやって乗り越えたか」など深堀をしていき、自分の強み・弱みも確認していきましょう。
ライフラインチャートの書き方例
この方は、「学級委員」「キャプテン」「相談役」と役職をまかされることが多い人生です。
次に満足度が高い点の理由を確認します。
「学級委員」→大勢から認められた
「キャプテン」→仲間に頼りにされた
「有名大学合格」→親に喜んでもらえた
「相談役」→相手に喜んでもらえた
満足度が低い点の理由を確認します。
「生徒会会長落選」→周囲に認めてもらえなかった
上記から、この方は「周囲に頼りにされること」に喜びを感じる性格だと読み取れます。
また、地位や立場などの価値観を重視しているタイプでしょう。
このように過去を振り返ると、グラフの動きから自分の傾向が見えてくるのです。
じっくりと時間をかけて振り返り、丁寧に作成すれば自分自身を本当によく知ることができますよ。
自己分析で必ずチェックすべきポイント
自分の能力を把握
まずは自分の能力、「できること」をしっかりと把握することが大切です。
「やりたいこと」だけを重視して仮に入社できても、能力が全くなければ入社後に苦労することになります。
今までの経験や成果を挙げた事、充実感を持てた仕事、そこで発揮した知識とスキル。
これらを集計すれば、活用できる能力の種類とレベルが明らかになります。
「何ができるか」「どれくらいできるか」をセットで話せるようになると、より説得力が増します。
また家族や友人など身近な人に意見をもらい、「他者から見た自分」も必ず確認しておきましょう。
自分が気づかなかった一面を知る機会になります。
職種・業界の確認
自分の興味・能力・価値観を整理したら、「業界」「職種」を確認していきましょう。
自分がどの事業分野に興味があるのか、会社の中でどのような仕事をしていきたいのか?
大切にしている価値観と照らし合わせて、進むべき方向を考えます。
将来のビジョンを描く
自己理解が深まり方向性が決まったら、将来のビジョンを描き目標を設定していきます。
これから先は何を重視した生活をしたいのか等、自己分析から出た結果を見ながら考えていきましょう。
自己理解を深めると、自分にとってのモチベーションやストレスは「何か」ということも確認することができます。
「何か」という理由がわかれば、それらをコントロールして解決することができます。
「なぜこの時嬉しかったのか」「なぜあんな事になって悲しかったのか」
そう思うと、自分を知るということは、求職活動だけでなく今後の人生にとても役立つ気がしませんか?
是非、社会人になっても定期的に自己分析を続けてみてください。
あなたが自分らしい人生を送れるよう、応援しています。